不動産売買契約書の内容・チェックポイント
一般的に、家屋や土地といった不動産は高価な財産ですので、個人間の取引であっても、不動産売買契約を締結する際には同時に不動産売買契約書を作成します。この際に、どのようなことに気をつければよいでしょうか。
①売買不動産の表示
まずは売買契約の目的物であると自分で思っている不動産が、契約書に記載されている不動産と一致しているか確認しましょう。
不動産売買契約書は不動産の登記に基づいて作成されるので、重要です。
②売買代金・手付金の額・支払日
売買代金や手付金など自分が支払わなければいけない金額と支払日を確認しておきましょう。
③土地の実測及び土地代の精算
登記の表題部分に不動産の土地面積が記載されますが、実際の不動産の面積と一致しているかを確認しておきましょう。
将来的に境界紛争などの相隣トラブルを回避する機能も果たします。
④所有権の移転と引き渡し
不動産の所有権がいつ移転するか否かについては法律学上の議論がありますが、所有権移転登記がなされるかどうかをチェックしましょう。登記がなされなければ、第三者に自らの不動産の所有権を主張できなくなります(民法177条)。
⑤手付解除条項
手付とは一般的に売買契約を締結する際に当事者が支払う代金のことをいいます。もし何かしらの事情により不動産の売買契約を履行前に解除したい場合に、買主は手付金を支払っていることで契約を解除できることになります(民法557条1項)。このように、契約履行前の事情を想定した規定が盛り込まれているかどうかをチェックしましょう。
⑥危険負担条項
売買契約の目的物である不動産が火災や震災などにより消滅してしまった場合に、買主か売主のどちらが負担するかや、当事者らの責に帰す事ができない事由にどのように対処するか規定しているかどうかもチェックしておきましょう。
以上が主な不動産売買契約書の内容・チェックポイントになります。
また、不動産売買契約の際に、契約書とは別に契約前に重要事項説明書というものが売主から提示されます。この重要事項説明書は罰則(宅地建物取引業法47条参照)が用意されているほどの重要性を有しているものであります。重要事項説明書とは、いわば買主が実際に不動産を購入した際に抱くかもしれないミスマッチ(「そんなこと聞いてないぞ!」から始まる紛争)を防ぐための双方にとっての予防策ということになります。この重要事項説明書も入念に目を通しておくことが必要になります。
新緑虎ノ門法律事務所は、不動産トラブルに関して、虎ノ門・六本木・溜池山王・赤坂・新橋を中心にご相談を受け付けております。
まずはお気軽にお問い合わせください。
当事務所が提供する基礎知識
-
手付解除するには
まず手付とは、売買契約や賃貸借契約といった有償契約において契約の際に代金・報酬の一部支払以上の意味を込めて当事者の一方から他方に交付される有価物をいいます。要するに、実際の契約で定められた額以上(10〜20%程度)の対価 […]
-
【弁護士が解説】借地...
相続財産の中に借地権が含まれていたというような場合があります。借地権は相続関係にはない第三者との間で発生している権利であるため、相続が発生した場合にはトラブルの温床となってしまうことがあります。当記事では、借地権を相続し […]
-
購入した不動産が欠陥...
欠陥住宅という問題は、以前から一定数見られてきましたが、近年その数は増加してきました。その背景には様々な要因があると考えられますが、建売による住宅の流行及びその反動として住宅リフォーム・紛争処理支援センターをはじめとする […]
-
近隣トラブル
近隣トラブルには騒音、悪臭、不法投棄、土地の所有権侵害など様々なものがあります。これらのトラブルに対しては法律上、不法行為に基づく損害賠償請求や当該行為の差止め請求などをすることが考えられます。 ■不法行為に基 […]
-
相続問題
相続問題は誰しもが一度は経験するであろう重要な法律問題です。 しかしながら相続が行われるに際しては遺言の確認、相続財産調査、相続人調査、遺産分割協議、相続税の申告と納付といったような複数の複雑な手続きを行う必要があります […]
-
不動産投資詐欺の手口
■不動産投資詐欺のよくある手口〇虚偽の入居状況に基づく建物売買マンションのような賃貸用物件を購入する際には、その物件がどれくらい人気なのか、どの程度安定的に賃借人が入るのかという情報が極めて重要になります。この情報を偽る […]
よく検索されるキーワード
“相談しやすい弁護士”を目指しています
不動産売買・賃貸管理・建物に関する法律問題はお気軽にご相談ください。
常にご相談者の立場に立ち、親身に迅速に対応いたします。
弁護士紹介
![斉藤弁護士](https://js-lawyer.net/wp-content/themes/saito/img/top/img1.jpg)
-
- 弁護士
- 斉藤 潤(さいとう じゅん)
-
- 所属
-
- 東京弁護士会
-
- 経歴
-
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
事務所概要
事務所名 | 新緑虎ノ門法律事務所 |
---|---|
所属 | 東京弁護士会 |
弁護士 | 斉藤 潤(さいとう じゅん) |
所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-11-14 第2ジェスペールビル202号 |
電話番号 | 03-3500-4366 |
対応時間 | 平日 10:00~18:00(事前予約で時間外対応可能) |
定休日 | 土・日・祝(事前予約で休日対応可能) |