不動産投資詐欺の手口
■不動産投資詐欺のよくある手口
〇虚偽の入居状況に基づく建物売買
マンションのような賃貸用物件を購入する際には、その物件がどれくらい人気なのか、どの程度安定的に賃借人が入るのかという情報が極めて重要になります。この情報を偽ることで物件を高く買わせるという業者もいるので、十分注意しましょう。
この手口では、物件の売主がサクラの居住者を短期間住まわせ、これにより実際よりも高い賃料収入を提示します。これを信用して契約すると、物件の客観的価値よりも高い金額をとられることになり、契約直後に入居者が抜けていくといった事態にもなりかねません。
レントロールを確認してみて、取引直前に入居者が急増しているような場合には、詐欺を疑うのがよいでしょう。
〇二重譲渡詐欺
二重譲渡詐欺は、1つの物件を複数の相手に向けてそれぞれ売却するという手口です。
二重売買の事例では、先に所有権移転登記を備えた買主が完全な所有権を取得することになります(177条)。したがって、二重譲渡とは知らずに契約し、代金を振り込んでしまうと、代金だけをとられてしまい、物件は取得できないということになります。
二重譲渡詐欺を防ぐためには、不動産の登記事項証明書を取得して名義人を確認しておくことが有効です。
〇デート商法
デート商法は、売主が買主とのデートを通じて親密な関係を気付き、恋愛感情を抱かせたうえで、これに付け込んで高額取引を持ちかけるという手口です。
知り合って日の浅い相手が高額取引を持ちかけてきたら、詐欺を疑うようにしましょう。
〇手付金詐欺
手付金は、売買契約成立時に買主が代金の一部を支払うお金で、通常は解約手付の性質を持ちます。すなわち、買主は手付金を放棄することによって契約を解除できますし、売主は手付金の倍額を支払うことによって契約を解除できます。
手付金詐欺は、売買契約を締結して手付金を支払わせたうえでこれを持ち逃げするという手口です。
手付金は基本的に支払わない、業者が手付をしつこく進めてきたら疑うといった姿勢が詐欺被害予防のために重要になります。
〇海外不動産投資詐欺
海外の不動産がこれから高騰する等と謳って買わせようとする手口も見られています。
海外物件の取引では、その土地の事情について必ずしも詳しくないという点でリスクが高いです。架空の住所の土地を交わされるようなことのないよう、注意しましょう。
■怪しいなと思ったら
不動産投資では、「話がおいしすぎる」「契約に至るまでの流れが不自然だ」といった率直な感覚が重要になります。
不動産投資詐欺に遭った場合や、詐欺が疑われるような場合には、一度弁護士に相談してみましょう。損害を最小限に抑え、加害者に返還を求めるような法的措置を検討することができます。
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弁護士紹介
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- 弁護士
- 斉藤 潤(さいとう じゅん)
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- 所属
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- 東京弁護士会
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- 経歴
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事務所概要
| 事務所名 | 新緑虎ノ門法律事務所 |
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| 所属 | 東京弁護士会 |
| 弁護士 | 斉藤 潤(さいとう じゅん) |
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